戦略だけでは不十分?海外不動産投資の成功は戦術で決まる

はじめに

多くの人が不動産投資で最初に注目するのは「どこに投資するか」です。そして、経験を積むにつれ「いつ投資するべきか」というタイミングの重要性も理解するようになります。しかし、それだけでは十分ではありません。資産運用において本当に成功するには、「なぜその投資をするのか」、そして「自分の状況に合った投資戦術とは何か」を明確にする必要があります。

このブログでは、マクロ戦略(国や地域の選定、タイミング)から一歩進み、「自分の資産状況・ライフステージに応じた投資戦術」へと落とし込む方法をご紹介します。

参考文献: 今、世界で資産を移すべき国はどこか?

投資戦術は、個々の状況によって変わる

どんなに優れた戦略でも、実際に実行に移すには「その人の立場」に合った戦術が必要です。

例えば:

  • 年金生活中の人:毎月のキャッシュフロー(賃料収入)が安定している物件を優先したい

  • 若年層の投資家:短期収入よりも将来の値上がり(キャピタルゲイン)を重視する傾向がある

  • 円安やインフレに対する備えをしたい人:海外資産での価値保存を目的とする

このように、同じ「ジョージア不動産」という戦略を選んだとしても、投資戦術(どのエリアに、どの価格帯で、どういう目的で買うか)は全く異なるものになります。

参考文献: Investment Style

3つの基本的な投資戦術タイプ

1. 流動性重視型(Liquidity Type)

  • 目的:必要な時にすぐに売却・現金化できる柔軟性

  • 選ぶべき物件:

    • 小さめのユニット(例:スタジオ、1ベッド)

    • トビリシ中心部の需要の高いエリア

    • 購入・売却がしやすく、流動性が高い市場

  • 特徴:売却益よりも"いつでも動ける"安全性を重視

2. 成長重視型(Growth-Oriented Type)

  • 目的:資産価値の中長期的な上昇

  • 戦術:

    • 経済成長初期の国や都市(例:ジョージアの地方都市や開発計画のあるエリア)

    • 物件価値の上昇にフォーカス

    • 短期的な賃料収入は限定的でもOK

  • 向いている人:リスクを取っても将来的なリターンを重視したい人

3. キャッシュフロー重視型(CF Type)

  • 目的:毎月の安定収入(インカムゲイン)

  • 選ぶべき条件:

    • 高稼働率エリア(観光やビジネス需要が安定している)

    • 運営管理体制が整っている物件

    • ローン返済を含めた収支計画が組みやすい価格帯

資産疎開の目的別分類

日本国内のリスク(円安、スタグフレーション、税負担の増加、少子高齢化)を避けるために、資産を一部海外に移す動きは年々増加しています。この「資産疎開」も、目的によって選ぶ国や投資タイプが異なります。

成長重視型(Growth-Oriented)

  • 市場の初期段階で投資し、資産の増加を狙う

  • 例:ジョージア、ベトナム、アルバニアなど

  • 開発エリアや再開発予定地に早めに入ることで、長期的に価値が上昇する可能性が高い

賃料重視型(Rent-Oriented)

  • 海外不動産を「第二の年金」として活用

  • 経済が安定しており、外国人賃借人が多い国や都市を選ぶ

  • 例:都市部の長期賃貸需要が高いトビリシの中心部など

ハイブリッド型(Balanced)

  • 成長+インカムの両方をバランス良く狙う

  • 戦略的に"高すぎず、低すぎず"の価格帯を選び、リスク分散と収益性を両立

  • ジョージアの中でも、今のトビリシはこのバランスが非常に良いとされている

参考文献: Growth vs. Value: Rethink Your Investment Style

参考文献:Value vs. Growth investing

市場サイクルを意識した投資判断

不動産市場は常に成長しているわけではありません。過去のブログでも解説したように、

  • キチンサイクル(3〜4年):在庫・短期需給変動

  • ジュグラーサイクル(7〜11年):資本投資・クレジットバブル

  • クズネッツサイクル(15〜25年):人口構成・都市化の変化

  • コンドラチェフサイクル(50〜60年):技術革新や世界的な構造変化

といった複数のサイクルが交錯しています。

それぞれの下落局面では、投資判断の見直しが必要です。

  • キチンの下落 → 運営費の削減、空室率対策

  • ジュグラーの下落 → 過剰な借入や投機的投資を避ける

  • クズネッツの下落 → 地域・国の分散投資を行う

  • コンドラチェフの下落 → 時代遅れのエリアや物件を避ける

参考文献: An Empirical Analysis of Growth Cycles and Economic Volatility

終わりに

成功する不動産投資とは、「他人が成功した戦略を真似すること」ではありません。 「自分にとって、今、どんな投資が必要か」を知ることが第一歩です。

そしてその答えは、資産状況、年齢、収入、生活設計、将来のビジョンによって変わります。

今後の日本経済に不安を感じているなら、ジョージアを含めた「資産疎開」を視野に入れること。 すでにある程度資産がある人なら、成長を重視した国や地域への分散投資を考えること。

Prime Management LLC では、投資目的やライフステージに応じた個別相談も行っています。

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