トビリシ不動産の王様「Vake」の正体。

トビリシ不動産を買うならVake(ヴァケ)——は本当か?

「トビリシ不動産を買うならVake」。
これは現地の不動産関係者がよく口にする定番フレーズです。

たしかにVakeは、トビリシの中でも平均単価が高く、高価格帯の中心地であることはデータでも確認できます。たとえばTBC Capitalの月次レポートでは、2025年9月時点でVakeとMtatsmindaの平均売出価格(/㎡)が$2,000を上回る水準にある、と明記されています。[1]

ただし投資家にとって重要なのはVakeかどうかではなく、Vakeの中のどの通り・どの地形・どのアクセスかです。Vakeは同じ行政区内でも、一本通りが変わるだけで 客層・賃料帯・流動性(売却のしやすさ) が大きく変わります。

本記事では、公的・準公的データ(TBC Capital / Galt & Taggart)と、現地の実務視点を組み合わせて、Vakeの“投資区分”を整理します。

まずデータで押さえる:Vakeは「高単価ゾーンの代表格」

  • TBC Capital(2025年9月)では、地区別の平均売出価格(secondary market)でVakeが約$2,170/㎡、Mtatsmindaが約$2,007/㎡と示されています。[1]

  • Galt & Taggart(2025年4月)の月次レポートでは、一次市場(white frame)の地区別価格として、Vakeが他地区より高い価格帯で推移していることが読み取れます。[2]

1. 商業と資産保全の「Chavchavadze Avenue」

Vakeの背骨であり、商業・オフィス・外交機能が集まりやすい軸です。

投資の視点(データ+実務)

  • 地区全体として高単価で推移しており、特にメイン動線沿いは「価格が落ちにくい」性格を持ちやすい。Vakeの平均水準が$2,000/㎡超である点は、TBC Capitalの地区データが裏付けます。[1]

  • その分、一般に利回りは爆発しにくい(=価格が高いので表面利回りは伸びづらい)ため、狙いは「高収益」より資産保全に寄せる方が整合的です。

2. 生活価値×高額賃料の「Abashidze / Paliashvili」

大通りから一本入った、歩行環境・街並み・飲食店の密度が高いゾーン。

投資の視点(現地所感は“所感”と明示)

  • (現地所感)「自宅としてのVake」を好む層は、幹線道路沿いよりもこの裏通り側を好む傾向がある。

  • (実務論点)大規模な新築用地は限られやすく、中古×リノベが勝ち筋になりやすい。特に天井高や間取りの良い旧来ストックを現代仕様に整えると、高額帯の賃貸需要に刺さりやすい。ただ、中古物件由来のリスクは忘れないほうがいい。

3. 開発が進む「西Vake」

中心部から山手に上がるにつれ、新築供給が増えるゾーン。

投資の視点

  • 注意点は「眺望」よりも実はアクセスです。坂・道幅・駐車・冬季の体感など、日常のストレスは空室率に直結します。

  • ここは物件ごとの個別性が強いので、判断軸は「Vake内」ではなく 「徒歩圏の実用性(スーパー/飲食/交通)+車動線」でチェックするのが安全です。

4. ポテンシャル重視の「Bagebi」

Vake行政区の西端で、中心部と性格が異なる落ち着いた住宅地側。

投資の視点

  • Vakeブランドの「入り口価格”になりやすく、中長期の値上がり(キャピタルゲイン)狙いと相性が良い。

  • 一方で、中心部と同じ感覚で短期賃貸・即流動性を期待すると、ミスマッチになる可能性があるため、出口戦略(誰が買うか)を先に置くのが重要。

結論:Vake投資の最適解は「目的別」に決まる

「Vakeだから安心」ではなく、目的によって選ぶべき通り(=商品特性)が違う、が結論です。

  • 資産保全・高単価帯に寄せる → Chavchavadze周辺(軸の強さを取る)

  • 高額賃料・実需(住み心地) → Abashidze / Paliashvili(中古×リノベも含めて精査)

  • エントリー価格・中長期の伸び → Bagebi(出口の買い手像を明確に)

  • 新築供給ゾーンで取りに行く → 西Vake(アクセス検証が最優先)

Vakeはデータ上も高単価地区である一方、内部のミクロ立地で投資の性質が変わる——ここを理解することが、トビリシ不動産投資の再現性を上げます。[1]

お問い合わせ・専門サービスのご案内

トビリシ不動産投資には、表に出にくいリスクや、現地特有の商習慣があります。弊社では、投資家の皆様が安心して参画できるよう、以下のサービスを提供しています。

  • 【無料相談】 投資プランとご希望条件を伺い、現地市況に基づいて方向性をご提案します。

  • 【物件調査・鑑定(有料)】 権利関係、周辺相場との乖離、建物スペック等を専門家が調査します。

  • 【現地同行・フルサポート】 視察同行、交渉、購入実務、(必要に応じて)リノベ管理まで一貫して支援します。

まずは下記よりお気軽にお問い合わせください。

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出典:

  • [1] TBC Capital, Residential Real Estate in Tbilisi — Monthly Watch (September 2025) tbccapital.ge

  • [2] Galt & Taggart, Tbilisi Residential Real Estate — Monthly Market Watch (April 2025) galtandtaggart.com

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